干し柿が好きな方は多いともいます。
普通の柿より甘くて美味しいですよね。
そして、干しているので普通の柿より栄養がありそうです。
でも、甘いのでカロリーが気になるという方もいるのではないでしょうか?
今回は、干し柿の1個分のカロリーと糖質は?栄養成分と妊婦は食べ過ぎに注意!についてまとめてみました。
干し柿と柿の違いは?
基本的には甘くて美味しいイメージの柿ですが、中にはやっかいな成分も含まれています。
それは「タンニン」という、にがみや渋みの成分です。タンニン自体は二日酔いや高血圧に効果があると言われていますが、タンニンが口の中で溶けるかどうかによって柿の味が変わってしまうようです。
タンニンは通常可溶性で、口の中で溶けるようになっているのですが、柿が熟すにつれて不溶化し、口の中で溶けないようになっていきます。そのため熟した柿は甘くなるのです。
つまりタンニンが口の中で溶けてしまうと、渋みが口の中に広がってとても食べれない柿になってしまうという事になります。
人はそれを「渋柿」と呼んでいます。しかし、そのような渋柿ですが、甘くする方法はあるのです。
渋柿を甘くするにはタンニンを抜く、「渋抜き」という方法がありますが、実際どのようにするのでしょう?
タンニン対策として、昔の人たちは「柿の皮をむいて干す」という方法を発見しました。
柿の皮をむくことによって呼吸できなくなった渋柿が、実の中でアセトアルデヒドという物質を大量発生させて、それにタンニンが結合するとあら不思議、タンニンが口の中で溶けなくなります。
渋柿が干し柿になると甘くなるわけが分かりました。
しかし中には、いちいち渋柿から干し柿にしないで、普通の甘い柿を食べれば良いのでは?と思う方も少なくないと思います。では実際、柿と干し柿の違いとはどのようなものなのでしょうか?
それは成分と甘さの違いです。
柿を干すことで水分が蒸発し、しわしわのヨボヨボになってしまった干し柿は、本来の柿の大きさの3分の1程度になってしまいます。
水分の蒸発とともに、柿にはたくさん含まれていたビタミンCは減ってしまいますが、その代わりにβカロテンとビタミンAが通常の柿より大幅に増えるため、食べると血行がよくなり、胃腸も丈夫にしてくれると言われています。
何よりも干し柿は甘さが凝縮され、その甘さは砂糖の1.5倍にもなるそうです。
いかに甘いかの想像がつくのではないかと思います。
干し柿が渋柿から作られているのなら、普通の柿で干し柿を作っても大丈夫なのではと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は渋柿以外の柿は、干し柿作りには向いていないと言われています。
理由は2つあります。
①糖度の違いで、実は糖度自体は柿よりも渋柿の方が多く、渋柿をそのまま食べてもタンニンが邪魔をしてまったく甘さを感じられませんが、干すことで持ち前の糖度が活きるのです。
②作りづらさの問題で、成熟しきった柿を干した場合、そのみずみずしさが災いしてカビやすく、干し柿になる前に傷んでしまうからです。
昔の人の知恵は大したものですね。
干し柿1個のカロリーと糖質は?
干し柿と普通の柿を比べてみましょう。
干し柿のカロリー
柿1個あたりのカロリーは、大きさにもよりますが100グラムくらいの干し柿のカロリーは
270キロカロリーです。
ちなみに普通の柿は100gあたり約60キロカロリーですので比べてみると、干し柿の方がカロリーがとても高いことが分かります。
干し柿は水分を抜いているため、その分凝縮されているというのが特徴です。生の柿は水分が失われていない分、100gあたりのカロリーが低いのです。
白米100グラムあたり168カロリーですので、白米よりカロリーは高いですね。
干し柿は、水分が抜けて量が減っていますから、ついついたくさん食べてしまいますが、生の柿と同じカロリーだということを忘れないようにしましょう。
干し柿の糖質は?
干し柿の1個あたりのカロリーは100gあたり糖質は約57gです。
普通の柿は100gあたり糖質は約13gほどです。
糖質もやはり凝縮されているので、干し柿の方が多いようです。
カロリーは高いけどやっぱり干し柿は美味しいですよね。
買うと高い干し柿ですが
干し柿の栄養成分は?
・炭水化物
ドライフルーツは炭水化物の割合が高くなります。
干し柿もドライフルーツですから、主成分は炭水化物です。
・ミネラル
カリウムとマンガンが豊富に含まれています。
・ビタミンA
・食物繊維
・βカロチン
βカロチンは抗酸化力が強く、体内に入ると一部がビタミンAに転換される栄養素です。
・タンニン
ワインやお茶に含まれることで知られる成分です。抗酸化作用があります。
干し柿が妊婦に与える影響は?
妊娠するとつわりなどで、気分が優れず食欲があまりわかないことが多いですが、果物ならさっぱりとしていて食べられるという方も多いのではないでしょうか。
お腹がよく空いてしまう妊婦さんもちょっとお腹が空いた時にお菓子を食べるよりは果物の方がいいのでは?と考えることもあるでしょう。
メリット
- つわりの軽減
つわりの時はなかなか食欲がわかず、栄養も偏りがちです。
しかし、さっぱりしている果物なら食べられるという方もいるのではないでしょうか。
つわりにはビタミンB6が効果的です。
果物を食べる時もビタミンB6を多く含む果物を選ぶと、つわりが軽減するかもしれません。
- 便秘解消
妊娠中に便秘に悩まされる妊婦さんは多いものです。
果物を食べる時に食物繊維を多く含んでいる果物を食べれば便秘の解消にもなります。
- むくみの予防と解消
妊娠中は身体に水分を溜め込みやすく、身体がむくみやすい状態です。
カリウムを含む果物を食べれば、カリウムが水分を排出してくれるのでむくみの予防や解消に役立ちます。
- 母体と胎児の栄養補給
胎児に使われるため、何かと不足しがちな妊娠中の栄養。
いつもの食事や間食などで、不足気味な栄養を含む果物を食べれば栄養バランスを整えることもできます。
デメリット
- 高カロリー
干し柿は炭水化物を多く含み、糖分も高いので高カロリーです。
- 貧血
タンニンは抗酸化力が高く積極的に摂りたい成分です。
しかし、鉄分の吸収を妨げるので、あまり摂りすぎるのはよくありません。
特に貧血気味の人は、食べ過ぎに注意しましょう。
- 消化不良
柿には食物繊維が豊富です。
便秘解消に効果的な食物繊維ですが、消化に時間がかかるため、摂りすぎると胃腸に負担がかかります。
※食べ過ぎた後や胃腸の調子が悪い時には避けた方がいいでしょう。
果物は手のひらに乗るくらいの量で約100g程度です。
妊娠初期は1日200g程度、妊娠中期・後期は1日300g程度果物を摂取するといいとされています。
気をつけたいのが果物に含まれる果糖で、摂りすぎると太ってしまったり、人によっては血糖値を上昇させてしまいます。
体重制限をしている妊婦さんや、妊娠糖尿病と診断を受けた妊婦さんは、少し量を減らしたり、どの程度食べていいか妊婦検診の際に相談してみてはいかがでしょうか。
干し柿の効果は?
- 老化防止
タンニンやβカロテンは体の酸化を抑えてくれますから、老化防止効果があります。
また、ビタミンAには肌の水分量を上げる働きや、皮脂腺や汗線の働きを正常に保つ働きがあります。
- 風邪予防
βカロテンは、粘膜を強化し、体の抵抗力を上げてくれるので風邪予防になります。
また、表面についている白い粉も粘膜を潤す効果がありますから、せきを予防できます。
- ガン予防
βカロテンやビタミンAは、抗酸化作用でがん抑制効果も期待できます。
また、柿にはリコピンが含まれています。
トマトに含まれていることで有名なリコピンですが、柿にも豊富に含まれているのです。
このリコピンは活性酵素がβ―カロテンの倍以上あり、ガン抑制効果で注目されています。
- 二日酔い対策
タンニンはアルコールの分解を助けます。
また、カリウムには利尿作用があり、アルコール分解時に必要な炭水化物(糖)も含まれています。二日酔い対策に非常に効果的な食べ物だといえるでしょう。
- 血圧の安定
柿に豊富に含まれるカリウムは、血液中のナトリウムを排出させる働きがあります。
この働きによって血圧が下がり、手足のむくみも軽減します。
- 整腸作用
食物繊維が豊富なので、便秘の予防改善ができます。
まとめ
干し柿はおいしいだけでなく、美容や健康に良い手軽に食べる事ができるのも、干し柿の魅力の一つですね。
カロリーや糖質が高いため食べ過ぎてしまうとカロリーオーバーになり、肥満や糖尿病を招いてしまう可能性もあるので、1日何個食べるかをきちんと決めて食べることが大切です。
干し柿を適切な量食べることで、健康や美容の効果を上手に取り入れましょう!
最後までお読み頂きありがとうございました。
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